中学受験のスケジュール : どの時期に何をしておくべきか?

家庭学習で中学受験を目指す一番の欠点はとにかく情報が不足すること。

本番間際に「あとひと月あれば」、、、という状況にならない様、どの時期までに何をしておくべきか?を知っておきましょう。

家庭学習100%による中学受験とサピックスに2年間通わせた中学受験の経験から、以下のようなスケジュールで中学受験に望むのが良いと思います。

 

3年生後半: 中学受験をするのか?塾か家庭学習か?

中学受験をする理由として、①地元の中学より高いレベルの教育が受けられる、②高校受験での門戸が狭い、③良い友達の中で生活することで良い影響をうける、などを考えました。別段地元の中学が悪いという訳でもなかったので、これらの条件が満たされない学校へ行くぐらいであれば、地元の公立でも良いだろうと考えた結果、小学校時代が勉強一色にならないように、上の子は塾には通わせないこととしました。

絶対それなりの学校に合格したい、ということであれば、より真剣に塾に通うのか、家庭学習で行くのかを検討する必要があります。

子どもにやる気があり、塾に行きたいといえば通塾で問題ないですが、そうでない場合、以下の事情を勘案しながらということになると思います。

  • 通塾にどれ程の時間が取られか?
  • 勉強以外に部活などどうしてもやりたい事があるか?
  • 競争心が強い子供か?マイペース型か?
  • 親が中学受験の参考書の解説を読み、理解できる程度の学力があるか?

塾のカリキュラムは4年生から組まれているので、途中からの家庭学習→塾の移行は難しく、このタイミングでしっかり検討する必要があります。

家庭学習での中学受験を振り返って

『中学受験は特殊な勉強なので、プロの講師でないと教えられない』という主張をよく聞きますが、親が中学受験などしていなくとも、まともに大学受験勉強をしたことのある人であれば全く問題ない、というのが終わってみての感想です。

親が問題を解ける必要すらなく、問題集の解説を読み、理解できれば十分です。しかも、親も4年生から勉強をみるということであれば、一緒に受験の日まで勉強すしていきレベルを高めていけますので、この点難しさは全く感じませんでした。

塾に入れた経験を通して

下の子は上の子にライバル心を燃やしてか、志望校がとんでもなく高く、家庭学習での中学受験をあきらめました。

塾に通わせて良かった事は5年生の終わり迄に一通りの先取り学習を終わらせてくれたこと。まさか4、5年生の頃からこれほど子供を追い詰めるような勉強のさせ方を塾がするとは思っていなかったので、上の子の家庭学習は相当緩かった事に気づきました。

塾に入れて悪かった点は、塾に入れれば塾がしっかり面倒を見てくれると思っていたのに、全くそんなことはないという点。塾で成功するためには、家庭学習で親が面倒をみる労力がまるまる必要となります。また、授業の進度が速くどんどん進んで行ってしまう為、一旦つまづけばリカバリー不能となり、いくらもがいても成績は上がらず、どうせ自分はやってもできないんだと精神まで病んでいきます ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル。

上の子の同級生が塾に通いながら軒並み不本意な結果となっているのを見てましたし、上の子の家庭学習を通じて何をやるべきかは明確に分かっていましたので、6年生になった段階で塾は退塾させ家庭学習に切り替えています。

難関校に合格する子供は皆進学塾に通っているというのも事実です。しかし、進学塾に行っている子供の中でも家庭学習では手の届かないレベルの難関中学から合格を勝ち得えているのはせいぜい3割程度だということを入塾前に理解しておく必要はあります Σ(゚д゚lll)ガーン。そんでもって、その子達を3割の勝ち組たらしめているのはひとえに勉強時間の長さ故というのが実態かと。

 

 4年生以降: 受験勉強スタート どの教材を使って勉強するか?

塾に入れれば中学受験が終了するまで全てお膳立てしてくれるのでしょうが、通塾しないとなれば、自らテキストをそろえなければいけません。調べてみると、四谷大塚のテキスト「予習シリーズ」が有名であることがわかりました。ただしどういうわけか、市販されておらず、中身が不明です。

一方、本屋にはありとあらゆる参考書や問題集であふれており、自分で子供に何があっているか判断できるし、安価な為子供に合わなければ買い換えても対した出費になりません。使ってみた結果、別段他の問題集と比べて優れている訳でもない問題集も相当数に上ってますので、結構な本代になっていますが、塾に行くことに比べれば全然知れたものです(『中学受験にかかる費用』を参照してください)。

このHPでお勧めしている問題集には以下の特徴があります。

  1. 子供にとって取っ付きやすい見た目であること(文字がぎっしりページ埋め尽くしているようなものはダメ)
  2. 子供が自学できるよう、解法が詳しいこと
  3. 各問題集のレベルに重複がないこと(各レベルでベストな問題集だけ選定)
  4. 多くの人から評価されている問題集であること(アマゾンや楽天のレビュー見ればわかります)
  5. 実際に使用してみて学習効果の高かった問題集であること

上の子をサピックスに入れましたが(6年から家庭学習に切り替え)、市販の問題集の方があらゆる点で優れていると断言できます。

他の塾は知りませんが、サピックスのテキストは全くダメ。やりきれない量のプリントを毎回くれますが、解説は不親切、嵩張るので取っておいて復習には使えない、偏差値が50も離れている全生徒に同じプリントを使用するなど、ダメダメ尽くしのテキストを勉強量でカバーしているだけじゃないか?と思います (゚⊿゚)イラネ。

 

 5年生の終わり以降: 先取り学を終了させ、いつからどこの模試をうけるのか?

サピックスでは入塾したとたん、1-2ヵ月ごとにテストが行われますので、子供の偏差値を常に把握することができます。塾主催の模試は塾の進捗に合わせて問題が作成されるため、例えばサピックスの6年の4月の模試では、社会の公民を除く全単元が模試の対象となります。四谷大塚の合不合判定テスト も7月の模試では全単元が範囲となります。

家庭学習の場合、学習進度が塾のペースにあっていないと撃沈間違いなしです。とはいえ、早い段階で子供の偏差値を知っておくことは絶対に必要です。家庭学習100%で攻めた上の子の場合、皆が受け始める5年生の終わりから模試を受け始めました。ここで初めてわが子の偏差値の圧倒的な低さに気付くわけですが、今思えば、もっと前に模試を受けておき、レベル感を把握しておくべきだったと思います。

模試もいろいろありますが、一番受験者が多い四谷大塚の合不合判定テストが一番おすすめです。模試の度に出題範囲が異なるように作られており、一連の模試で全てカバーされるよう作られています。また、受験者が多いからだと思いますが、受験できる会場の選択肢が広いことも良かったです。希望する中学校が受験会場になっている場合が多く、本番の予行練習として使えます。また、子供が模試を受けている間、学校の先生が父兄向けに学校説明会をしてくれるので、志望校の事をよく知ることができます。

サピックスは全くお勧めしません。四谷大塚の合不合判定テストより受験生が少なく、またその生徒の質も極端に高い方に偏っています。その為偏差値もずっと低く出てきますので、子供の自信喪失となりかねません (´・ω・`)ショボーン。

80%合格の偏差値の違いはこんな感じになります。

  • 開成 サピックス66 四谷大塚72
  • 女子学院 サピックス59 四谷大塚70
  • 早稲田 サピックス57 四谷大塚65
  • 吉祥女子 サピックス50 四谷大塚62
  • 巣鴨 サピックス46 四谷大塚56

サピックスと四谷大塚で偏差値が10程度違うことがわかります ヘ(゚д゚)ノ ナニコレ?。ちなみに四谷大塚と日能研は大体同じレベル。

他にもどこの塾にも属さない首都圏模試なるものもあります。ここは四谷大塚よりさらに偏差値が10程度高くでます エッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?。

中学受験をそれなりに真剣に考えるなら、四谷大塚の合不合判定テスト、部活の合間程度の勉強で中学受験に望むなら首都圏模試が良いでしょう。

 

6年生の始め:本格受験勉強の始まり

一通りの先取り学習が終わったら、6年生を対象とした受験対策問題集の基礎から勉強を始めましょう。学習できていないところがないかチェックです。どの教科も一番基礎の問題集を一冊ずつゴールデンウイークが終わるまでに終了できたらかなり良いペースです。

そこから7月に行われる模試までに各教科、2冊目の問題集の問題集を終わらせ、夏休みが終わるまでに最高水準問題集のひとつ手前まで問題集を終わらせることを目指しましょう。そこまでできていれば四谷大塚の合否判定模試で55ぐらいの偏差値となっているはずです。

 

6年生2学期以降: 受験校の選択

早い子供であれば、夏休み明けから過去問に取り組みだします。このあたりから受験寸前にかけて、どこの学校を受験するのか絞り込まなければいけません。以下の点でいくつかの学校に絞り込み、過去問をそろえました。

  • Door to doorで一時間以内であること。入学してみると、意外遠くから通っている子が多いことに驚きました。
  • 東大へ毎年何人かは送り込んでいること。東大に行かせたいという事ではなしに、中学を選ぶことによって、将来の選択肢を狭めたくないからです。
  • 厳しく指導してくれるところ。子供の性格で真逆の結果となりうる条件で、上の子が通っている中学では中学卒業までに10名程クビになっています。
  • 過去問から判断して、受かる可能性のある学校であること。学校毎にかなりの特色があるので、家である程度勉強を見てやっていればどこが子供にあっているか分かるようになります。

二学期は最高水準問題集に取り組み、冬休み以降は過去さかのぼれるだけ過去問を入手し、過去問を集中して解かせましょう。過去問にどう取り組むかは過去問比較 声の教育社と東京学参を参考にしてください。

 

 合格後: 合格した学校に行くか?の選択

進学するかどうかはともかく、長い間中学受験勉強を頑張ってきたのですからどこか一つぐらいは合格させてあげたいと希望校以外の学校を受けるケースも多いと思います。

我が家の場合は中高一貫公立校がそれだったのですが、受験当日になって初めてどんな感じの子供が集まる学校か学校ごとの違いがよ~く分かりますので、地元中学へ進学するのとどちらがよいか、もう一度悩むことになります。

 

中学受験のスケジュールが参考になった本

塾に行かずに一番困るのは情報の不足です。いつに何をしていなければならないのか、『お母さんのためのはじめての中学受験必勝ガイド』を中学受験のスケジュールの参考にしました。受験生活カレンダー、模試の受け方、入試当日の心構え等、塾にいっていないと情報が入ってこない基本的な情報がコンパクトにまとめられている本です。何冊も受験関係の本買いあさりましたが、基本的必要事項を知るための必須の一冊です。

 

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他にも受験生の親が読んでおくべき本を中学受験における親の役割のページに纏めました。参考にしてください。